今回の記事は、わたしの妊娠報告の記事になります。
不妊治療をがんばっている方には、気分を害する記事かもしれません。
長年、不妊治療を続けてきた身だからこそ、この手の報告に気分を悪くする方がいるのはよく分かっています。わたしもずっとそうでした。
報告するのは迷いましたが、着床前診断をして妊娠できた例として、その経緯をブログに残せたらと思い、書くことにしました。
着床前診断(PGT-SR)し、正常胚を移植
わたしには、染色体構造異常(相互転座)があり、そのせいで今まで3回流産をしています。(厳密には2回目の流産時に、絨毛染色体検査をして判明しました)
(この経験は過去のブログにあげています。
3度の流産についての記事はこちらから
染色体構造異常の記事はこちらから、絨毛染色体検査の記事はこちらから)
3回目の流産は、自然妊娠だったこともあって期待したんですが、やはり染色体構造異常で流産しています。
おそらく、正常胚がほとんどできないタイプだと思います。
3回の採卵で、胚盤胞4つを貯めて、着床前診断(PGT-SR)に出し、1つだけ正常胚でした。
(着床前診断の結果についての記事はこちらから。)
4つの胚盤胞のうち、3つに転座があり、その3つのうち1つは異数体とのコンボでした。
貴重な貴重な1つの正常胚。
背水の陣で迎えた移植でした。
9年間の不妊治療がようやく実りました
移植後は、正常胚を移植した際の妊娠率や、陰性率、流産率について検索しまくり、
これで結果が出なければ、採卵からやりなおすか、不妊治療をやめて子どもをあきらめるか、毎日毎日ぐるぐる考える日々でした。
お金のことや、年齢のこと、仕事へのフル復帰などを考えて、不妊治療をやめる方へ気持ちが傾いていたのも事実です。
眠れない日々が続きました。
結果判定の朝に、勇気を出して、クリアブルーをやってみて、今までみた線の中で一番濃い色が出たのを見て、トイレでへたりこみました。
しばらく現実味がせず、座ったままでよく考えて、妊娠の事実をうけとめました。
9年の不妊治療への努力が、ようやく実った瞬間でした。
朝の5時でしたが、夫を起こし、弱弱しく結果を報告すると、とても喜んでくれました。
クリニックでの結果判定は、血液検査で
胚盤胞移植なので、BT16日目に結果判定でした。
着床前診断の臨床研究に参加しているので、4週と5週の両方で血液検査にてHCG値を検査することになっていました。
血液検査にてHCG値770mIU/mlでした。
hCGと妊娠継続率の関係についてのブログはこちらから
過去の3回の妊娠時のときより大きな数字に、少しほっとしましたが、流産がちらついて、不安だらけでした。
ツイッターやネットで、「正常胚〇流産」で検索ばっかり。
今まで、可能性が低い方に転び続けてきた不妊治療だったから。
先生も、わたしの正常胚のできにくさを理解しているので、
「今回の妊娠を大事にしてください、決して無理はしないように、仕事より体を優先するように」と言われました。
そして、「出産も色んな対応ができる総合病院にした方がいいと思います」、とも。
もう気軽に次の妊娠は来ないぞって言われてるみたいでした。
それだけ今回の妊娠の貴重さを理解して、ありがたさを痛感しました。
妊娠したからって、お花畑にはなれない
今は妊娠11週に入ったところです。
BT16日目(4W2d)に陽性報告をもらってから、うれしかったものの、寝れない日もたくさんあり、情緒もとても不安定でした。
4週、5週、6週、7週、8週と、毎週経過を見せに、往復3時間かけて車で行っていました。
診察の前日は緊張でほとんど寝れず、エコーを見て安心してどっと疲れが出ていました。
「妊娠できたからこその悩みでしょ」
「不妊治療中よりよっぽど幸せでしょ」
と言われればそれまでです。その気持ちもよーくわかります。
採卵や色んな検査、自己注射、移植、それをたくさんやってきたからこそ、今があります。
わたしはたまたま運がよかっただけかもしれません。
転座持ちで、正常胚を移植しても妊娠してない人はたくさんいます。
移植するとき、たまたま子宮の状態が良かった、胚の状態も良かった、免疫機能もちゃんとしてた、色んな条件が重なっただけかもしれません。
妊娠という結果が出ていなければ、絶望の日々だったと思います。
今なんとか11週まで来ていますが、まだまだ‟うれしい気持ちでいっぱい”にはなれません。
初期流産や切迫流産、早産や死産。それに元気に生まれてきてくれるとも限りません。
コロナの感染も迫ってきている中での妊娠・出産。
こんな心配を経験できるのもうれしい限りなんですが、毎日不安と戦いながら、妊婦生活を送っています。
今コロナの第三波が来ている中で、不妊治療を続けているみなさんに、エールを送る意味でもブログに妊娠報告を書かせていただきました。
不妊治療をがんばっているみなさん全員に、幸せな結果が訪れますように。
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