橋本病が分かったキッカケ、海外での治療を経験して

不妊治療
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前回記事「橋本病と不妊の関係についてまとめてみました」はこちらから

橋本病が分かったのは、不妊治療クリニックでの検査でした

2016年3月、夫の海外転勤のため、夫婦でインドに旅立つ1週間ちょっと前に、橋本病が判明しました。

海外へ行く前から、「一時帰国のときに不妊治療を受けるかもしれない」と考えていて、東京の加藤レディースクリニックに一度受診に行こうと思っていました。
海外在住の方は、なるべく治療をコンパクトに、来院回数も最低限に考慮していただけると聞いていたので。

そして、3月後半、加藤レディースクリニックでの初診の検査で、甲状腺ホルモンに異常があることが分かりました。

精査が必要だと言われたので、その足で、甲状腺専門病院の伊藤病院を受診しました。

インドに行く前に、加藤レディースクリニックにかかってよかったです。本当に。このとき行かなかったら、あと数年気づかずに放置していたかもしれません。

これまでの不妊治療クリニックでは、橋本病は見落とされていました

私がタイミング法で通院していたレディースクリニックでは、甲状腺ホルモンの測定はしていませんでした。

今から9年も前のことです。そのころはまだ不妊症と甲状腺の病気の関係が判明していなかったのかな。

次に人工受精でお世話になったレディースクリニックでは、甲状腺ホルモンの検査は行っていましたが、正常値の範囲内であれば大丈夫という医師の判断でした。何度か正常値より少し高い値が出ましたが、様子見でと言われていました。

今知識がついた頭で冷静に考えると、妊娠希望の人は正常値の範囲がもっと狭いので、そのときの医師の判断は合ってたのかな??と思います。

そんなこんなで、今思えば、橋本病を疑う症状はたくさんありましたが、気づかないまま、流されるがままに不妊治療を続けていました。

伊藤病院で「橋本病」と診断されて

伊藤病院での検査結果

ちょっと見にくいんですが、伊藤病院での検査結果です。

妊娠希望の人は、TSHという甲状腺刺激ホルモンが2.5以下が望ましいのですが、わずかに超えています。

そして、橋本病で高くなる、TgAb(抗サイログロブリン抗体)とTPOAb(抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体)の値がかなり高いです。

甲状腺エコー検査も受けたのですが、正常の人と比べると、甲状腺の大きさがかなり小さくなっていることも分かりました。
甲状腺の炎症という状態から、萎縮状態へとかなり病態が進んでいました。

これからずっと、チラージンというお薬を飲み続けなければいけないみたいです。朝に一錠飲むだけなんですけどね。

これらの結果から、橋本病と診断されました。

橋本病のお薬であるチラージン75μg/dayが3か月分処方されました。

海外インドでの橋本病の治療

そして、伊藤病院で処方されたお薬が切れるころに、インドで甲状腺の先生に診てもらいました。

病院は、インドの首都デリーにあるFortis Hospitalです。

血液検査を行って、下の左が検査結果で、右がドクターが書いたサマリーです。くれました。

インドでの初検査の結果は、TSHの値が低すぎるということで、伊藤病院でもらった薬の容量が多すぎて、TSHの値が下がっていることが分かりました。

薬の量を25μg/dayに減らしました。他にもカルシウムとビタミンDのお薬も処方されました。このカルシウム薬は、牛乳で飲んでと言われ、ビックリ。

甲状腺機能亢進症のバセドウ病だと、カルシウムやビタミンD不足になるって言われてるけど、甲状腺機能低下症の橋本病も減少しちゃうのかな。
よく分からず飲んでいました。

そしてそれからの経過はというと、こんな感じでした。

TSH検査結果病院
2016.3.162.51(妊娠希望の場合やや高い)伊藤病院
2016.5.30.086 ↓↓ (低すぎる)インド
2016.5.245.288 ↑↑ (高すぎる)インド
2016.6.220.986 (適正)インド
2016.7.251.30   (適正)インド

TSH:甲状腺刺激ホルモン 
基準範囲:0.20~4.50
妊娠希望の場合の基準範囲:0.20~2.50

これ以降は安定した結果が出ていますが、甲状腺ホルモン値をコントロールするのに3か月ほどかかりました。

自分に合った薬の量を見つけるのに時間がかかりました。
検査結果に合わせて、薬の量を婦減らしたり増やしたりして調節しました。

妊娠が判明した後や、産後も、検査結果の値を見ながら、コントロールしていく必要があります。

橋本病が分かって

診断されたときは、海外に行く1週間前ということで、ビックリして落ちこみましたが、今思うと、あの時見つかってよかったです。

橋本病と知らないまま、インドへ行っていたら、丸2年は放置状態でした。

「だるい」「やる気がおきない」「朝起きれない」「寒がり」「毛が抜ける」「のぼせやすい」「むくみやすい」

一見病気とは考えにくい症状が多く、しかも甲状腺の病気だなんて分からず、体のサインを見逃していました。

今は、定期的に通院しお薬によって数値は安定しているので、安心して不妊治療を続けられています。

最近は、不妊治療クリニックで甲状腺の検査は広く行われており、TSH<2.5という指針も定着しているように感じます。

私のように、不妊治療クリニックから、甲状腺専門病院への紹介もかなり増えていると聞きます。

からだのエネルギー活動という働きはもちろん、妊娠や流産・子どもの発育に大きく関係する”甲状腺”、これからも大事にケアしていきたいと思います。

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