子宮内膜検査 (ERA, EMMA, ALICE)を、私がやらなかった理由、子宮内膜検査の値段

不妊治療

子宮内膜検査の前に

PGT-A解析後、1つしかない正常胚を移植する前に、子宮内膜検査(ERA・EMMA・ALICE)をやるかどうか、すごく悩みました。

3回の流産を経験しているし、子宮内膜症だし、やった方がいいんじゃないか?後悔なく移植に挑みたい。

でも費用はすごく高い・・・。どうしようか。

私の通っているクリニックでは、この検査について、積極的にはおススメできる検査ではないとされていました。なので、希望する方には検査しますが、特にすすめたりはしませんというスタンスでした。

その理由としては、胚そのものの質の方が、着床・妊娠の継続に、重要だからだそうです。

でも現実として、胚移植を繰り返しても妊娠できない場合、子宮内膜に異常があるのではないかという意見もあり、この検査が広まってきています。

子宮内膜検査について

子宮内膜検査であるERA, EMMA, ALICEの3つについて、説明します。

ERA(子宮内膜着床能検査)・・・「着床の窓の検査」とも言われています。

子宮内膜が、胚の着床に適した状態になる時期に、子宮内膜に着床能があるかどうか判定する検査です。胚を移植する時期に、適した遺伝子がちゃんと出ているかを確認することで、着床の時期がずれていないか判断します。

⇒「移植するタイミング=内膜が着床できる状態」になっているかどうかを検査

EMMA(子宮内マイクロバイオーム検査)

子宮内膜の、妊娠に関係する細菌群を分析する検査です。子宮内全体の細菌を検出して、いい菌と悪い菌のバランスを見る検査です。

ALICE(感染性慢性子宮内膜炎検査)

子宮内膜に、細菌性病原体がいるか分析する検査です。子宮内膜炎を引き起こす、悪い細菌の検出を目的とした検査です。

子宮内膜検査の方法・結果・その後の治療について

<スケジュール>

通常の胚移植と同じスケジュールで進みます。

①生理2日目からエストラーナ開始

②生理9~11日目に受診し、内膜の厚さとエストロゲン値測定

➂ルトラール開始(黄体期初日)6日目に、子宮内膜検査を行う。

<検査>

麻酔なしで、子宮内腔にカテーテルを注入し、子宮内膜を擦過し、内膜を採取します。ERA,EMMA,ALICEの3つの検査は、1回の検体採取で、同時に検査可能です。

<結果>

通常、3週間ほどで結果が届きますが、再検査の場合はさらにかかります。

<治療>

・ERAで異常がでた場合は、胚移植のタイミングを調節することがあります。

・EMMA,ALICEで異常がでた場合は、抗生剤の内服や、乳酸菌膣錠の使用をおススメされる場合があります。

子宮内膜検査の費用

以下の値段は、浅田レディースクリニックの場合です。

・ERA          12万円(税抜き)

・EMMA+ALICE      12万円(税抜き)   

・ERA+EMMA+ALICE    17万円(税抜き)

*注意*クリニックや病院によって、値段は様々です。

すごい料金ですよね。たっか!

トリオで検査するとお得みたいな、変な料金になっています。

検査会社は、スペインにあるアイジェノミクスというベンチャーの会社だそうです。今のところ、全世界でこの検査をやっているのは、この会社だけだそうで、独占状態のため法外な値段になっているとか。。。

子宮内膜検査における注意点

  • 検査の結果によっては、治療や再検査が必要となることがあり、3周期以上の時間がかかる場合があります。
  • EMMA,ALICE検査の場合、ホルモン状態や健康状態、性生活に応じて、結果が変動することがあります。3か月以内の抗生剤の服用は避けることが重要です。
  • 結果が正常の場合や、治療した場合でも、必ずしも妊娠率を上げるとは限りません。

検査周期で異常がなかったとしても、次の移植周期も異常がないとは言い切れません。

着床の時期が、毎周期、同じだとは限らないそうです。

私が子宮内膜検査をやらなかった理由

私は、診察で、何人かの医師から、あまりやる必要はないよと言われました。

その根拠は以下です。

私の場合
  • 私の染色体の構造異常によって、着床不全や流産が起こっている可能性が高い。
  • 3回も妊娠しているので、着床の時期にずれはない。

 ⇒ERA検査は必要なし

 ラクトフェリンのサプリを飲んでおけば、子宮の細菌叢は問題ないでしょう。

 ⇒EMMA,ALICEは必要なし。

EMMAとALICEの検査について、自分なりの理解を補足します。

子宮内の細菌群は、膣の細菌群に大きく影響されます。

膣の細菌のバランスが乱れる ⇒ いい菌が減って悪い菌が増殖する ⇒ 悪い菌が子宮頚管を通って、子宮に入る ⇒ 子宮内膜炎を起こす

この流れによって、子宮内膜炎が起き、着床できない不妊の状態を作ると思います。

ちょっと難しい話ですが、

膣の常在菌は、Lactobacillusラクトバチルス菌やBifidobacteriumビフィドバクテリウム菌です。細菌性膣症になると、悪い菌であるGardnella vaginalisやMobiluncus属の菌が増えます。これらの菌のバランスをEMMAで検査し、悪い菌がいるかどうかをALICEで検査するわけです。

なので、膣の状態が悪い(おりものが白いや臭い、膣がかゆい、痛いなど)場合は、子宮の状態も悪いとなります。

私はそんな症状はなかったので、EMMAもALICEもやらなくていいかなと判断しました。

*これは、あくまで私の考えなので、検査を検討している方は、主治医の先生とよく相談してください。

ということで、PGT-A解析後の、貴重な、たった1個の正常胚を、子宮内膜検査を受けずにお迎えしました。

PGT-Aを受けた方は、移植前にこの検査をやる方が多いそうです。万全の状態で移植したいですもんね。私もかなり揺れ動きましたが、今回はやりませんでした。

みなさんの参考になればうれしいです。


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