海外(インド)で突然の腹痛
私は、2016~2018年の2年間、夫の仕事の都合でインドで暮らしました。
インドに行く1週間前に橋本病が分かったので、それが落ち着いたら、インドで不妊治療もありなのかなと考えていました。
現地の不妊治療情報はまったくなかったけどね。
インドに行って、半年ほどたち生活にも慣れ、そろそろ不妊治療について考え始めたころ、私は突然の強い腹痛におそわれ、1時間ほどトイレから出られない出来事がありました。
その腹痛は、生理痛のような鈍い痛みではなくて、胃がしぼられるような強い差し込みのような痛みでした。
お腹が痛くてどんな姿勢でも楽にならないし、全身から冷や汗がポタポタ落ちるし、それで寒くてこごえるし、吐きそうになるし。ほんとにつらかった。
でも2-3時間ほどで、お腹の痛みは軽くなっていき、その後は何事もなかったかのようでした。
食中毒?胃腸炎?
外食で飲み物に氷入ってたっけ?生野菜食べたっけ?
そんなことを考えていました。
インドの総合病院で、いきなり手術をすすめられる
そして次の日、橋本病でもお世話になっている、インドの総合病院で見てもらいました。
特に異常はなく、熱もないし、腹痛も下痢・嘔吐もおさまっているし、胃腸炎かなと思います。ですが、下腹部痛の痛みなので、念のため婦人科でも一度見てもらいましょう。
お腹の下の方が痛くて、もし子宮や卵巣に異常があれば、そこからくる痛みの可能性が高いと。
わたし、チョコレート嚢胞あるし、そのせいで子宮内膜症なんだけど、もしかしてそれが原因?
そして、婦人科の先生に、診察とエコーをしてもらったんですが・・・
卵巣にチョコレート嚢胞があります。かなり大きいです。
その大きくなった卵巣が影響で胃腸に接触して痛みを起こしていると思います。
急いで嚢胞を取る手術をしなければ、もう一生赤ちゃんを授かれませんよ。
と言われました。そして、
「なんでこんなになるまで放置していたの?日本で検査していなかったの?
32歳でまだ子ども一人も産んでないの?自分の年齢分かってる?
急いで手術をやってチョコレート嚢胞を取らないと、妊娠できませんよ。」
と、なんかすごく失礼なことをたくさん言われました。
まあ、インドで病院にかかると、まず年齢を聞かれて(その当時32歳)、その後子ども何人?って聞かれて、いませんっていうと、すごいビックリされます。
インドの知り合いの方に自己紹介するときも、みんな同じ反応です。
価値観がちがうせいでしょうね。なんせ子だくさんの国ですから。
もう32歳なんて、子ども産むには遅すぎる年齢なんでしょうね。泣
話を戻して、、
私のチョコレート嚢胞は、日本の不妊治療のクリニックでは、まだ様子見でいい大きさと判断されていました。
このとき5cmの大きさでしたが、日本にいるときと数ミリしか違いはありません。
インドで手術するのも怖かったし、そんな先生にこれからも見てもらうのはちょっといやだったので、一時帰国を早めにして、日本の病院で見てもらうことにしました。
帰国するまで腹痛はありませんでした。
日本では、手術ではなく不妊治療優先でいい
一時帰国中に、東京の婦人科クリニックに行き、エコー検査と骨盤部造影MRI検査、血液検査をやりました。
確かに、チョコレート嚢胞は5cmくらいでありますね。
ただ、日本で不妊治療を希望している方は、手術せず様子見するのが一般的です。
手術をすると、卵巣の内側の壁も取ることになり、そうするとこれからの治療で卵子がとれにくくなります。
なるほど。チョコレート嚢胞は、卵巣の中にできているので、その嚢胞の袋を取り切ろうとすると、卵巣の一部も取ってしまうと。
そうすると、今後の卵子の発育が悪くなると。
でも、年齢が上がると、このチョコレート嚢胞が卵巣がんを起こしやすくなるそうです。
それはこわいので、やはり手術もいつか考えることになるのかな。
<卵巣チョコレート嚢胞の手術になる基準>
・年齢が40歳以上で、チョコレート嚢胞が4cm以上の方 ⇒腹腔鏡手術など
(さくら女性クリニックさんHPより)
卵巣チョコレート嚢胞の治療には、薬による治療と手術による治療とがあります。
患者の年齢や妊娠希望、チョコレート嚢胞の大きさ、ライフスタイルなどを考慮して、治療するのか、様子を見るか、手術するのかを決めるそうです。
私の場合は、7cmくらいまでは不妊治療を優先して行っても大丈夫という結論になりました。
ただ、生理痛がひどくなったり、下腹部痛が激しくなるようなら、手術も考えた方がいいと言われました。
採卵をやり切った後や、不妊治療を終了した後に、チョコレート嚢胞を取る手術をするのをおススメしますと言われました。
それまでは、たまーに起こるこの痛みと付き合っていくしかないそうです。
それからは、一年に1回ほど、冬の寒い時期の生理中に痛みが来ています。
海外(インド)での不妊治療はどうするか
それから、婦人科の先生と相談して、インドにいる間、妊活はどうするか話して決めました。
・海外在住中は、お薬(ディナゲスト)によって、生理をとめてチョコレート嚢胞が大きくなるのを防ぐ ⇒ 妊活はお休みする。
・まずは子宮内膜症の治療をして、日本に帰ったらすぐ不妊治療を始められる準備をしておく。
・1年間薬を飲みながら、帰国したタイミングで検診を受ける。
ディナゲストについて参考にしたサイト
:産婦人科クリニックさくらさんのジェノゲスト記事
インドにいる期間は、妊活をお休みすることにしました。
この年齢での不妊治療中断が厳しいことは自分でも十分分かっています。
でもそれ以上に、あの死にそうなお腹の痛みがまた来るかもしれないと思うと、海外でも安心して過ごせないし、インドでの不妊治療にも不安があったのも影響しました。
実際に日本人の奥さんで、インドの不妊治療クリニックに行ってる方も少数いましたが、すべてタイミング治療でした。
そしてその治療内容や薬も、日本と少し異なるものだったので、ビビりの私はインドで妊活始める勇気がありませんでした。
でも実際に、インドでタイミング治療をして妊娠した友人もいます。
インドの医療や不妊治療を否定するつもりは全くありません。
海外で不妊治療をやっている方はたくさんいらっしゃると思います。
ブログで拝見することがよくあります。
言葉の壁や、考え方の違い、治療方針など色んなハードルを乗り越えながら、治療をされている記事を読むと、ほんとにすごいなと思います。
夫の海外赴任は2年と決まっていたので、私はこの決断ができましたが、もっと長い期間だったら、インドでの不妊治療ももっと現実的に考えていたかもしれません。
何が正解だったかは分かりません。
でも自分が選んだ方が、自分には合っていたんじゃないかと思っています。
こうしてわたしは、海外にいる間は、妊活はおやすみして、海外ライフを思いっきり楽しむぞと決意したのでした。
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