コロナ禍での妊娠・出産への不安 ~最近のニュースまとめ~

マタニティ

新型コロナウイルスの第三波で感染が爆発的になっている今、妊娠されている方や出産をひかえている方は、とても不安な毎日を送っていると思います。

わたしもまさにそうで、まだまだ妊娠初期で、今が赤ちゃんにとっては一番大事な時期で、感染にとても敏感になっています。

多くの妊婦さんが、コロナウイルスによって制限された妊婦生活を送っていたり、両親学級の閉鎖や、立ち合い出産の停止、新型コロナによる妊娠・出産の情報不足などに、頭を悩ませていると思います。

12月初旬時点で、分かること、ニュースなどをまとめてみました。

妊婦は、コロナ感染で重症化しやすく死亡リスクも高い

Forbesの12/3の記事です。こちらから
元記事は、米疾病予防管理センター(CDC)の11/6公表記事です。

新型コロナウイルスが妊婦にあたえる影響について、大規模な調査を実施した結果を公表したものです。

この記事から分かることをまとめました。

『妊婦は、コロナ感染で重症化しやすく死亡リスクも高い』記事より

研究目的:新型コロナウイルスが妊婦にあたえる影響について

<対象>
15~44歳の女性40万人以上
・そのうち妊婦は2万3434人
⇒PCR検査で新型コロナウイルス陽性反応が出ており、症状も出ている状態

<結果>
・妊娠している女性は、妊娠していない女性に比べて、集中治療室ICUに入院する確率が3倍、人工呼吸器をつける確率が2.9倍。(同じ年齢層での比較)

*特に、35~44歳の女性では、妊婦が人工呼吸器を必要とする確率は4倍、死亡する確率は2倍と、大きな差がみられた。

・妊婦している女性は、妊娠していない女性に比べて、死亡するリスクが70%高かった。

・有色人種の女性の方が、妊娠中に新型コロナに感染すると、重症化リスクが高くなることが分かった。
妊娠しているアジア人女性は、妊娠していないアジア人女性と比べて、ICUに入院する確率が6.6倍だった。

・黒人女性の死者数が、妊娠の有無にかかわらずとびぬけて高い。

・新型コロナウイルスに感染した妊婦から生まれた約4000人の新生児のうち、
早産(37週未満)は12.9%。一般的な早産の割合は10.2%。

・これらの新生児のうち、新型コロナの検査を受けた新生児610人のうち、陽性となったのは2.6%。感染経路は不明。

この記事を読んで、今まで政府や産婦人科学会が出していた、
”妊婦が重症化する報告はありません”、”基礎疾患がある方をのぞけば、軽症化ですむ可能性が高い”
っていうのは、なんだったんだ!

常識的に考えて、妊婦さんは、
・限られた薬しか使えない
・免疫状態が低い
・大きくなった子宮が横隔膜を持ち上げて肺を圧迫する⇒肺炎が重症化する可能性
これらのリスクがあります。

テレビやメディアでも、このようなニュースをもっと大きく扱ってほしいなと思います。

高齢者や子どもも大事だけど、今妊娠している妊婦さんにも目を向けてほしいです。

参考)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について、妊娠中ならびに妊娠を希望される方へ (2020/08/26 更新)ー日本産婦人科感染症学会 

妊婦対象に、無料PCR検査・検査費用助成

お札・紙幣と硬貨のイラスト

自治体によって、妊婦さんを対象に、新型コロナウイルスのPCR検査を無料で行ったり、検査費用を補助してくれるところが出てきています。

妊婦対象にPCR検査…症状がないのが条件 静岡市』記事はこちらから
⇒妊婦が安心して出産できるようにと、PCR検査を無料で受けられるように。
対象は、分娩予定日から約2週間前までの妊婦。発熱などの症状がないことが条件。

『妊婦対象にコロナ検査費用助成ー神戸市』記事はこちらから
⇒妊婦が出産前に受けるPCR検査の費用助成(1回限りで上限は2万円)
対象は、出産約2週間前までの妊婦で、発熱などの感染を疑う症状がないことが条件

他の自治体でも、妊娠後期(出産間近)に新型コロナウイルスのPCR検査を受けるところは多いみたいですね。

病院側の感染管理のため必要だということも十分分かりますが、PCRの精度(偽陰性や偽陽性など)や無症状が条件というところも、十分分かった上で、結果を判断してもらいたいなと思います。

もし陽性となった場合の、再検査や、出産前後のケア、赤ちゃんの検査やケア、まわりの家族への処置を大事にしてほしいし、陰性でも絶対安心ではないことを理解していてほしいなと思います。

わたし自身も、出産予定の総合病院で、そんな制度があるのか確認したいと思います。

新型コロナで旭川赤十字病院が分娩中止…産科医療は今、瀬戸際に

頭を抱えて悩んでいる人のイラスト(女性) | かわいいフリー素材集 いらすとや

『新型コロナで旭川赤十字病院が分娩中止…産科医療は今、瀬戸際に』記事はこちらから

旭川赤十字病院では、他病院から受け入れ、出産を終えた30代の女性が発熱し、今月7日に新型コロナの陽性と判明。
医師や看護師など14人が濃厚接触者となったことで、産婦人科は分娩を当面中止する事態に。
⇒今月予定されていた40件は、市立旭川病院と旭川医科大学病院に振り分けることに。

出産を終えた女性が、新型コロナウイルス陽性となり、濃厚接触者の医師や看護師・助産師などが出勤停止、産婦人科がまわらなくなり、予定の分娩を当面中止、という事態になっているそうです。

今後、このような病院が増える一方だと思います。

入院するときにはPCR検査をやって陰性だったとしても、それは偽陰性の可能性だってあるし、後日症状が出始めて、初めて陽性になる場合もあります。

検査のタイミングも難しいし、いつどこで感染しているか分かりません。

産科だけじゃなくて、他の入院病棟や手術室、診療科でも、新型コロナウイルスの感染が出れば、いったんすべて閉鎖することになると思います。

自分が無事出産することができるのか、妊婦検診も無事通い続けることができるのか、不安がいっぱいです。

政府や自治体には、GOTOキャンペーンやあべのマスクなど、感染を防げない・拡大させる政策ばかりじゃなくて、人の命を守る方針をもっと考えてほしいです。

自分で、母体と赤ちゃんを守ろう

元気な妊婦さんのイラスト

最近の妊婦にかかわるニュースをざっとまとめましたが、海外の新型コロナのワクチン接種でのニュースでは、妊婦は対象外となっていました。

アメリカ、イギリス、ロシアで接種開始・開始予定となったニュースからですが、「妊婦と子どもにはまだ安全性となるデータがない」という理由で、第一弾の接種開始グループには入っていません。

やはり、妊婦がこの新型コロナ感染で予防できることは、もう自己予防だけな気がします。

働いている方は、職場にも十分対策をとってもらいたいところですが、難しいところもあると思います。

わたしも職場が内科クリニックなので、感染リスクは高いです。

フェイスシールドとマスクはしてるとはいえ、無症状の患者さんが来て濃厚接触してしまえば、感染する可能性は大きくなります。

なるべく患者さんと触れ合わないような業務に回してもらっていますが、ゼロにはなりません。

窓やドアを開放したり、サーキュレーターやHEPAフィルターやオゾンの空気清浄機など、いろんな対策をしてくれていますが、どこまで効果があるのか分かりません。

どこまで感染対策してもこれで安全とはいえませんが、自分を守れるのは自分しかいません。

わたしがやっていることは、ありきたりですが、こんなものです。
・携帯消毒スプレーをいつも持ち歩き、こまめに消毒
・家のドアノブや郵便ボックス持ち手の消毒
・帰宅時の手洗いうがい
・夫へ感染対策について教える(マスクの取り扱いや消毒、粘膜を触らないなど)
・マスクは不織布マスク一択
・買い物は平日になるべくすます、宅配も利用する
・外食はテイクアウト中心

当たり前のことですが、消毒や、密なところへ行かないというのを気をつけるしかありませんよね。

1年前2年前の、コロナ禍になる前の日常がなつかしいです。あの日々に戻れる日がくるんでしょうか。

幸せなことに妊婦になれた今は、マイナスなニュースに不安にもなりますが、自分でできる感染対策をしっかりして、毎日毎日をつみかさねていきたいと思っています。


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