【体験談②】採卵後、骨盤内感染で入院・手術しました~入院から2度の手術まで~

病気

【体験談①】採卵後、骨盤内感染で入院・手術しました~初期症状から入院まで~の記事はこちらから

入院時に医師から言われたこと

当直の先生(婦人科)
当直の先生(婦人科)

今、CRPという、炎症反応を見る値が、40です。やばいくらい高いです。体の深いところで炎症が起きると上がりやすいのですが、今回骨盤内感染なので。

これから、抗生剤を点滴して、骨盤内にある膿にたまったバイ菌をやっつけていきます。かなり強いお薬を使うので、副作用がたくさん出ます。吐き気とか下痢とかね。

抗生剤で少し菌をやっつけて熱も下がってきたところで、手術で膿を取り除きます。手術については担当医から説明するけど、腹腔鏡とか開腹じゃないから安心してね。どこも切らないから。

手術の経過と熱の状態にもよりますが、入院期間は2週間程度になると思います。

手術!? 2週間も入院??

夜中だったし、私は熱であんまり考えられなかったので、夫がしっかり理解してくれていて助かりました。

入院したお部屋は個室で、シャワーもついていました。個室希望にしてよかった。人がいたら気になって眠れない人なので。午前2時に入院して、解熱剤の点滴で熱も下がり、ようやく眠れました。

入院してから1度目の手術まで

入院してから、抗生剤の点滴で、膿のばい菌をやっつけているはずなのに、熱があいかわらず38℃台まで出ていました。38℃を超えると、ナースコールを押して、解熱薬を点滴してもらう。これを1日4~5回繰り返していました。

解熱薬で熱が下がっても、しばらくしたらまた熱が上がる。薬の投与できる時間の間隔が決まっているため、投与できる最大でやってもらっていました。1日の半分くらい熱が出てるので、体力の消耗がひどかったです。熱が出てる時間と食事時間がかぶると、ほとんど何も口にできませんでした。そしてシャワーを浴びれないのがつらかったです。体力もない状態だし、転倒のリスクもあるので難しいと言われました。熱ですごい汗が出るのに、タオルでふくしかありません。

抗生剤の副作用で、吐き気と、すごい下痢があり、水分がすべて下痢で出てるような感じでした。効いてると信じて耐えるしかありません。

そして入院の次の日、午後3時ごろ、急に担当医が来て、「今日もうすぐしたら手術やります」って言いに来ました。

へ?今日?今から?? 

手術ってこんな急に決まるものなの?

お昼ごはんがほとんど食べれてないことを確認し、じゃあ麻酔も使えるね、手術やりましょうと。早めに手術した方が、熱も下がるから楽になるよと。

驚きながらも、色んな同意書(術式や麻酔・輸血など)にサインをして、急いで夫に連絡しました。これから手術になったよって。

夫とすぐ連絡がついて、急いできてもらったけど、手術前には会えませんでした。だって、これからやりますって言われて手術室入ったの、30分もたってないもん。20分くらい。心の準備も何もないやん。

担当医から手術の説明があり、

担当医
担当医

「静脈麻酔下での、卵巣膿瘍穿刺、吸引、アルコール固定術」という手術をやります。

膣から、エコーみたいにプローブを入れて、卵巣の近くにある膿瘍に針を刺して、吸引し、その周りにアルコールを注入してばい菌が繁殖しないようにします。

でもたしか、私の膿瘍って、卵巣近くと、子宮の裏の2か所にあったんじゃなかったけ?裏っかわのやつは取らないの?

担当医
担当医

子宮の裏の膿は、血管や腸・子宮などの臓器も周りにあって、複雑で難しい。今回はとりあえず、大きいこの膿をとって、あとは抗生剤でやっつけていきましょう。

気づいたら、手術は終わっていて、夫が医師から説明を受けていました。2-3時間後だったかな。最初はまだ麻酔がぬけていなくて、ぼーっとしてましたが、1時間もすると、トイレに行ったり、夜ごはんを食べたりできました。

「手術では、膿からたくさん吸引できて、消毒のため腹腔内にアルコールをまきました」と説明されました。吸引したものを検査に出して、細菌がいないか、悪性細胞がないかどうか検査するそう。

これで少しは楽になるのかな。あとしばらく点滴治療で退院かなあ~とふわっと考えていました。

再手術と私のメンタル

1回目の手術をしてからも、熱はまったく下がらず。抗生剤で炎症をたたいているはずなのに、手術したはずなのにどうして?という状態でした。そんな状態が1週間続きました。

なので、メンタル的にかなり弱ってきていて、たくさん泣いちゃっていました。看護師さんや研修医の女医さんが毎日寄り添ってくれて、不安な気持ちを吐き出させてくれました。

先生たちは、薬剤熱(薬剤投与により熱が出ること)や敗血症(全身に細菌感染が広がっていること)、他の臓器の感染なども疑って、抗生剤を変えたり、さまざまな検査をやったりしたけど、どうやら違うという結果でした。

1つだけ朗報があるとすれば、炎症反応を表す数値のCRPが10くらいまで下がってきたことです。抗生剤はちゃんと効いてる証拠です。

でもつらい熱と下痢と吐き気、それに全身衰弱と食欲不振に悩まされながら、1週間がたったころ、

担当医
担当医

今からエコー検査やって、その結果をみて手術を行います。

前の手術で取れなかった、子宮の裏側にある膿瘍に穿刺して吸引します。

え~また?手術って毎回突然決まるものなの?と思いつつ、

やっぱり、前の手術の時に、がんばって裏側の膿瘍も取っておいたら、こんなことにならなかったのでは、と思ってしまいました。

エコー画像を見ながら、医師3人で穿刺するアプローチの仕方を探っていました。やっぱり血管や腸や子宮などの臓器もあるため、難しそうです。大丈夫かなあ。不安です。

そして、30分後には手術開始すること、術式は1度目と同じだけど、針を刺す場所が場所だけにリスクが大きくなることを説明されました。また同意書記入して夫に連絡。

2回目の手術の時は、熱も下がっていて意識もはっきりしていたので、手術自体がすごく怖く感じて、受けたくないですと泣いて看護師さんに訴えました。ちゃんと治るのか不安で、毎日泣いてるようなメンタル状態だったので無理もないです。今、元気な状態だと、大の大人があんなに泣いちゃって恥ずかしいわと思いますが、あの時の精神状態はやばかったです。

当然説得されて、手術は受ける方向へ。夫の姿を見てから手術室に行きたいという私の希望もなんとか叶えられて手術へ。

手術中は、うっすら意識があり、会話も遠くで聞こえる感じがし、痛みもありました。吸引するときに重い鈍痛があり、足に力が入ったのを見て、麻酔の量が増やされ、また意識が遠のきました。

2-3時間後、うっすら目を開けると、心配そうにのぞきこんでる夫の姿があり、心底ほっとしました。手術室へ行く時、泣きじゃくってた私を勇気づけてくれた、肝っ玉母ちゃんみたいな看護師さんも、心配そうにお世話してくれていました。

先生からは、「無事、膿から穿刺できて、アルコールで消毒しました。これで熱も下がって、炎症も落ち着くはずです。」と説明されました。

今度こそ、治りますように。もうそろそろ私は限界です。

手術後から退院、その後の不妊治療

手術してからはウソのように熱が下がり、上がっても37℃台になりました。

38℃半ばが通常運転、39℃台になることもしばしばだったので、37℃台に下がったことで、もりもり元気になりました。ごはんも普通食になって完食できるようになり、おやつもたくさん食べれました。(食事制限などは全くなかったため)

シャワーにも入れるようになり、音楽を聴いたり読書をしたりと、快適な入院生活になりました。

先生からは、「しばらく採血の結果を見ながら、抗生剤の点滴を続けましょう。CRPの値は正常の人と比べるとまだまだ高いし、熱もあります。様子をみましょう。」と言われました。

でも退院の兆しが見えてきたことにまちがいありません。

それから4日後、検査結果も正常値まで戻り、熱も出なくなり、入院から2週間で退院となりました。

その後は、週に1回の外来通院となり、それも2回行って終了、治癒となりました。

その後、不妊治療はというと、1回生理を見送って、2回目の生理が来たところで通院を再開しました。

私が通っている浅田レディースクリニックには、入院中に連絡して、採卵時の穿刺により骨盤内感染を起こし入院することを連絡していました。そして入院中に何もできないよりはと、凍結してある胚盤胞4個をPGT-Aへ依頼しておきました。

2回目の生理の前に遺伝子カウンセリングを受け、結果を聞き、正常胚が1つあったので、次は移植へとなりました。

続き【体験談➂】採卵後、骨盤内感染で入院・手術しました~原因と、採卵後の注意点~はこちらから

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