今、治療中の方や、これから不妊治療を受ける方に、アドバイスというのはおこがましいですが、
長年治療を続けているわたしが、こうした方がいいよと思うことをあげてみました。
長く不妊治療を続けたいなら、考えすぎないこと
体外受精や顕微受精に挑戦中や検討中の方は、ある程度、治療年数もたっているのではと思います。
タイミング法や人工受精を経験されてステップアップされた方が多いのではないでしょうか。
年齢的なことがあって、最初から体外受精へ進んだ方もいるかもしれません。
不妊治療は、自分に合った卵巣刺激法や移植法で行ったとしても、すぐ結果が出るものではありません。
年齢や染色体、受精卵、子宮の形、免疫異常などなど、いろんな問題が次から次へと現れ、長く付き合わなければならない場合があります。
そんな場合に必要なのが、「深刻に考えすぎない」ことです。
結果や問題点に、落ち込んだり悲しんだりする時間も必要ですが、それをあまりひきずらないこと。
とっても難しいことなんですが、限られた時間の中で、また次へ進むためには必要なマインドだなあと思います。
わたし自身、初めての流産の時はすごく落ち込んでなかなか立ち直れませんでしたが、
その後は、診察時に聞きたいことを前もってまとめたり、医師からの答えをメモしたり、
これからの自分の治療をどうするかや、自分に合った治療法とは何かを、
積極的に医師にたずね、冷静に客観的に治療に望むことができています。
今回の結果がダメだった原因はなぜ?、次はどの対策をしてのぞもうか、などできることに焦点をあてています。
結果が出なかったことを悲しむんだけど、グッとがんばって、次に持っていく。
それか、結果が出なかったり、悲しい結末だった場合は、もう何も考えないこと。
なかなかできることではないんですけどね。
自分が納得できるところまで、がんばればいい
不妊治療に全力でがんばっている方の中には、結果が出ないつらい日々に、心や体をこわしてしまう時があります。
本当に努力が報われない世界です。
色んな検査を受け、たくさんの痛みに耐え、こんなにがんばっているのに、と打ちのめされる日々です。
いろんなものを犠牲にして治療を優先している人も少なくないと思います。
わたしは、家族、とくにだんなさんにたくさん迷惑かけてしまってます。
どうしようもない感情をぶつけまくっています。
もし、精神的にも、体力的にも、金銭的にも、もう限界だなと感じたら、
そこで治療を終わらせてもいいんです。
わたしよくがんばったな、と思えたら、もう十分です。
そこまでのトライで充分なんです。
えらかったねと、自分をほめてあげましょう。
自分が納得できるところまでがんばったのなら、そこまでの道のりは、決して無駄じゃないはずです。
雑音は気にしないこと
これが一番、難しいことかもしれません。
「周囲の意見=雑音」を気にしないこと。
不妊治療を始めると、色んなノイズが耳に入ってきます。
デリカシーのない発言や、不妊治療に対する理解の低さ、妊娠出産報告、大きなお世話発言。
あまり詳しくない人からのアドバイスや、ネットやSNSでの情報など。
その中には、役に立つ情報もあるし、治療中の方のブログなどは参考になる場合もあると思います。
(わたしも努力します)
でも、結果が出ない日々が続くと、
「この病院でいいのか?」「この治療法で本当に妊娠できるのか?」と、疑問に思ったりします。
そのときは、転院も検討しながら、まずは自分が信頼できる医師・クリニックを見つけることが大事かなと思います。
体外受精や顕微受精にステップアップする際に、初診説明会に参加されて、通院するクリニックを決める方も多いと思います。
そこで、よく見極めてください。
「新しい治療法や研究に熱心なクリニックかどうか」
「患者からの質問に、しっかり答えてくれる医師・クリニックかどうか」
「クリニック内での治療方針が統一されているか」
自分が納得して、信頼できる医師やクリニックに出会った場合には、
その医師やクリニックのもとで、がんばってみようと思えるものです。
偉そうに、アドバイスなんて書きましたが、これは過去の自分へのふりかえりでもあります。
あのときこうしておいたら、ああしておいたら、なんてタラレバは尽きませんが、
これから不妊治療を考えている方、ステップアップしようとしている方、長く続けている方に、
少しでも気持ちを楽に、不妊治療を続けてもらえるように、
わたしなりにアドバイスできることを書いてみました。
誰かの一助になればうれしいです。
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