不妊治療中の気持ちの持ち方、心の守り方

心やすらかに、周囲の人と接するにはどうしたらいいんでしょうか。

不妊治療中に、友人の妊娠・出産、子育て話、二人目妊活の話などを聞くと、ちょっとがんばらないとうまく返せなかったりします。

自分の治療について聞かれることもストレスになるときがあります。

敏感になっている心が、少しでも安らぐ、気持ちの持ち方について考えてみました。

妊活と不妊治療はやっぱり違う

前から思ってたんですが、「妊活」と「不妊治療」はちがいますよね。

妊活は不妊治療をふくめた、妊娠活動ということなんですね。

でもわたしにとって、妊活とは
”自己流タイミングで子作りすること”な気がします。

そして不妊治療は、”医療技術によって子どもを授かること”だと思います。

どちらがいい悪いとかではなくて、
なんとなく、妊活は不妊治療まで行わなくても授かれる人、
不妊治療は医療による補助がないと妊娠できない人＝わたしみたいな
という印象があります。

実際に自己流で子どもを授かった人は、そこまで苦労せずに妊娠した方も多いのではないかと思います。
（わたしの意見です）

わたしみたいに不妊治療を9年もやってきた側からすると、素直にうらやましく、実際にそういう人が大多数なんだろうなと思います。

結婚してすぐ妊娠された方も入れば、がんばってタイミングを図って妊娠した方、
不妊治療に通い続けて妊娠した方、授からず子どもはあきらめた方など、

同じ女性でも、色んな考え方や、色んな経験を持った人がいるんだなと思います。

自分の本当の気持ちまでは、他人には分からない

女性にとって、結婚・出産・子育て・子どもの教育など、悩みはつきないと思います。

ひとり一人、今どこの段階（フェーズ）にいるかによって、悩みや心配は違うんだと思います。

そして、それぞれの悩みは、人によって感じ方もとらえ方も違うから、
どんなに励ましてもらっても、いたわってもらっても、本当の気持ちまでは分かってもらえないと思います。

分かってもらえるはずもないのかもしれません。

わたしは今、夫婦ふたりの子どもを授かりたいと治療をしている段階です。

職場には、不妊治療していることをオープンにして働いています。

なので、よく「治療は順調？」「うまくいってる？」なんて聞かれます。

聞かれるたびに、
「そっとしといてよ！」
「何にも聞かずに見守っておいてよ」
と心の中で思いながら、ぼちぼちです～とやりすごします。

でも最近思うんです。

わたし、周囲に求めすぎてたのかなあって。

やっぱり治療をオープンにして働いてるんだから、聞かれることは当然なこと。

それを、その話題には触れないで～と心の中で思うだけでは、治療経験者でもない人には、到底分からないことだと思います。

治療がうまくいっていないときや、悲しい心境のとき、
周りの人のおめでたや、子育て話など、聞くのもしんどい時がありますよね。

でも、その後も職場で働き続けたかったり、周囲と円滑にコミュニケーションをとっていきたいなら。

とてもつらいけど、どうしたって、友人や同僚の幸せはやってきます。

どんなに動揺したとしても、「おめでとう！」と言ってあげることは、最低限のコミュニケーションマナーと割り切らないといけない気がします。

自分の心を守るためにも、マナーだと割り切ってしまえば、心やすらかに話を聞けると思います。

周りの人は、気遣ってくれている

わたしの場合もそうですが、まわりの人は、決して不妊治療をしている方を傷つけたくて、妊娠・出産報告や子育て話をしているわけじゃないですよね。

たまにマウントをとってくる人は、ごく少数いますが、多くはそうじゃないですよね。

みんな応援してくれたり気遣ってくれる人ばっかりだと思います。

わたしも、ささくれだった気持ち（ほとんどそんな状態ですが）のときは、
ほっといてよと思ってますが、
周囲からの、良い結果を願ってくれている気持ちをとても感じています。

流産で落ち込んでいるとき、家族や友人たちが、元気になって、と心配して励ましてくれたことも何度もあります。

でも、時には、それが自分の気持ちと一致しないときもあると思います。

なんで分かってくれないのとか、そうじゃないのにとか。

そうして誰かを責めて、求めすぎても、結局は自分が苦しむだけです。

周りが見えなくなりすぎると、逆に変に気を遣われたり、自分にだけ報告がなかったりと、余計傷つくことがあるかもしれません。

色んな人と関わって生きているんですもん。

やっぱりある程度、傷ついたりつらかったり、どうやってもストレスからは逃れられないと思います。

わたしの心の守り方

心がつらいとき、どうやってやり過ごしていけばいいか。

わたしは、ちょっとだけオーラを出すようにしています。

例えば、不妊治療のことや経過のことを聞かれたくない人に聞かれたときは、

そっとしておいてくださいオーラを出したり、話をそらしたり、さりげなく会話からはずれる、をやってます。

一番いいのは、何も聞かずにそっとしてくれる人と一緒にいることなんですけどね。

あまりしつこく聞かれる場合は、
「ごめんなさい、今はそっと見守っておいてください」
と伝えることにしています。

勇気がいることだけど、日々の傷つく心を守るためには必要なことかもしれません。

なるべくストレスをかけずに、治療に全集中したいですよね。

多くの方が心おだやかに治療を続けられることを願ってます。