姪っ子のお誕生日をお祝いして。
先日、わたしの妹の娘が、3歳の誕生日をむかえました。
妹も、体外受精で娘をさずかっています。
今はコロナで会えないので、プレゼント(アンパンマンのリュック)を自宅に送りました。
妹から動画が送られてきて、リュックをせおってうれしそうに、
「○○〇(わたしの名前)、ありやと!」と伝えてくれる姿には、かわいくて愛しくて、なんだかジーンとして心があったかくなりました。
こんなかわいい子どもを授かれたらなあと願う日々です。
母も不妊症の気がありました。
私の兄弟は、兄と私、妹の3人です。
兄と私の年齢差は5年で、母は第二子不妊で悩んだそうです。
病院に通い始めて、ホルモンバランスの乱れが分かり、それが治ったら私を授かったそうです。
なので、母は、私や妹にも不妊症の遺伝があるかもしれない、と気にしていました。
母に、不妊治療について言えてないこと、言えない理由
私も妹も、だいぶ前から、母に、不妊治療を行っていること、体外受精を行っていることを伝えていました。
でも実は私、着床前診断をやったことや、3回も流産していること、染色体に転座という構造異常があったこと、採卵後に骨盤内膿瘍ができて入院・手術をしたことなどは、母に言えていません。
言えていない理由として一番大きいのが、心配をかけてしまうこと。
母の性格上、絶対、‟自分がちゃんと産んであげられなかったからだ”、と自分を責めるにちがいないからです。
特に、染色体に均衡型転座という構造異常なんて、私も軽く絶望したので。
今のところ、この事実を伝える気はありません。
わたしは、母の子どもに生まれてきて本当によかったし、育ててもらってありがとうの気持ちでいっぱいだからです。
子どもを授かるのがどれほど奇跡なことか分かったし、母が私を授かることをほんとに願っていたことにも気づけました。
だから、私の過去3回の流産や、手術と入院の話なんかも、母のメンタルを崩してしまう気がしてなかなか言えません。
言ったら、絶対田舎から飛んでくると思います。コロナ禍なのに。
そして不妊治療を続けることに反対されそうな気もするんです。
でも黙っているのもなんとなく申し訳ないし、後から知ったら傷つくだろうなあとは思うんですけどね。
母の穏やかな日常をなるべく壊したくないのです。
母からのアドバイスよりも不妊治療を選んで
結婚当初から、母は、「子どもを産むなら早い方がいいよ」と妊活をすすめてました。
ですが、不妊治療を始めてもなかなか授からない私に、だんだん「子どものいない人生も考えてみたら?」と言うようになりました。
そして、私が、夫の海外勤務同行と、その後の不妊治療に専念するために、正職員の仕事を退職することを選んだ際は、とても反対されました。
「授かるかどうか分からない子どもに期待するより、今自分が手にしている仕事を大事にした方がいいんじゃないの?」と。
本当にごもっともなアドバイスです。
「仕事をばりばりがんばるのも充実してていいんじゃない?時間もお金も好きなことに使えて、お母さんはそんな人生も過ごしてみたかったな」と言っていました。
人生の先輩からすると、子どものいるいないで自分の人生が変わるはずはないと悟っているんだろうし、子育てが大変だったからこそのアドバイスかもしれない。
でもその頃のわたしは、子どもをあきらめることができず、仕事より不妊治療を選びました。
どっちが正解だったかは、今は分からないし、未来でも比べることはできないんじゃないかなと思います。
私が選んだことが、私の人生になるし、私にとっての正解なはず。
そう思って、今は不妊治療を続けていくだけです。
親に不妊治療についてどこまでカミングアウトするか
親は自分の子どもに対して、自分のこと以上に心配し、自分のこと以上に喜んでくれる気がします。
だから、私が仕事をやめるときも、海外についていくと決めたときも、それはそれは心配されました。
そして、仕事で成功したときや評価されたとき、結婚相手を紹介したときなんかは、とてもとても喜んでくれました。
私は特に過保護に育ててもらったなと実感しています。
そんな親に、つらい不妊治療をどこまで詳しく説明するのか、どこまで言ったほうがいいのか、昔はよく悩んでいました。
でも、1回目の流産で落ち込んでいるとき、私が一番頼りにしたのは夫で、母にはこの悲しみを言えませんでした。
この気持ちが、心配をかけるから言わないのか、まだ自分の中で悲しみが消化できていなかったのか、母に弱いところを見せれないのか、それら全部なのかは今でもはっきりわかりません。
でもつらい経験を全部伝える必要もないかなと思い、
それからは不妊治療について自分からはあまり触れず、妊活続けてるよ~くらいで、そっと見守って空気感を出しています。
母も最初は気にして色々聞いてきましたが、「しばらく見守ってて」と伝えると、それからはそっと見守ってくれています。
夫の両親も、妊活や子どもについてはまったく話題に出さず、見守ってくれているように感じます。
こんな優しい両親に囲まれて、あとは私が子どもを授かるだけです。
母のようにたくましく子育てできる日が来ることを願って。
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